溺愛結婚!?~7つの甘いレッスン~
仁科さんとの切ない時間も、授賞式を前にした緊張感も、一気にほぐされていくのを感じた。
そして、連れてこられた有二パパにメイクと髪型を整えてもらっているうちに、ゆっくりと。
普段とは違う速さの鼓動も落ち着いてきた。
既に控室から授賞式の準備の為に控室を出た濠の愛情のおかげ…かもしれない。
そんな事を考えていたら自然に表情も優しくなったのか、有二パパがくすっと笑った。
「濠くんかなりそわそわしてたぞ。
仁科さんと二人で話す必要があるってわかってても、透子ちゃんがどう反応するのかわからなくて仕事も手につかないようだったし」
「濠は…仁科さんと何を話すのか…知ってたんだ…」
「ん…。あの部屋にある竜の事は弥恵さんと会った時に俺も一緒に聞いてたから。
だから、透子ちゃんとの披露宴は絶対にあの部屋で…って無理矢理上司に頼み込んだらしい」
からかうような有二パパは、出来上がった私の顔と髪型を鏡越しに見つめながら優しく息を吐いた。
小さな頃から、何度もその手で私の髪型を決めてくれた。
普通なら美容院の椅子になんかまだまだ座る事もない幼い頃から
『俺のお嬢様』
と言っては私をいい気分にしては美容室で私を変身させてくれた事を思い出す。
今も私の肩をもみほぐしてくれる温かい手に何度も励まされた。
多分…私が直接その温かさを感じられない時だって。
私の為に心を砕いてくれてたんだろう…。
心臓の手術の時だって、相当の心配をかけた。
ただでさえ母さんとの結婚を決めた時には葛藤があったはず。
自分の血をわけていない女の子の人生をも背負う覚悟は相当大きかったはず。
再婚の母さんとの結婚によって変わる未来を、私の記憶では柔らかく温かい気持ちで受け止めてくれた。
まだ小さい私にも、有二パパが単純に私を受け入れてくれたのは理解できて。
不安はなかった。
そして、連れてこられた有二パパにメイクと髪型を整えてもらっているうちに、ゆっくりと。
普段とは違う速さの鼓動も落ち着いてきた。
既に控室から授賞式の準備の為に控室を出た濠の愛情のおかげ…かもしれない。
そんな事を考えていたら自然に表情も優しくなったのか、有二パパがくすっと笑った。
「濠くんかなりそわそわしてたぞ。
仁科さんと二人で話す必要があるってわかってても、透子ちゃんがどう反応するのかわからなくて仕事も手につかないようだったし」
「濠は…仁科さんと何を話すのか…知ってたんだ…」
「ん…。あの部屋にある竜の事は弥恵さんと会った時に俺も一緒に聞いてたから。
だから、透子ちゃんとの披露宴は絶対にあの部屋で…って無理矢理上司に頼み込んだらしい」
からかうような有二パパは、出来上がった私の顔と髪型を鏡越しに見つめながら優しく息を吐いた。
小さな頃から、何度もその手で私の髪型を決めてくれた。
普通なら美容院の椅子になんかまだまだ座る事もない幼い頃から
『俺のお嬢様』
と言っては私をいい気分にしては美容室で私を変身させてくれた事を思い出す。
今も私の肩をもみほぐしてくれる温かい手に何度も励まされた。
多分…私が直接その温かさを感じられない時だって。
私の為に心を砕いてくれてたんだろう…。
心臓の手術の時だって、相当の心配をかけた。
ただでさえ母さんとの結婚を決めた時には葛藤があったはず。
自分の血をわけていない女の子の人生をも背負う覚悟は相当大きかったはず。
再婚の母さんとの結婚によって変わる未来を、私の記憶では柔らかく温かい気持ちで受け止めてくれた。
まだ小さい私にも、有二パパが単純に私を受け入れてくれたのは理解できて。
不安はなかった。