溺愛結婚!?～7つの甘いレッスン～
そんな後ろ向きな気持ちを振り切るように、私も相模さんに連れられて壇上に上がった…。

いよいよ始まる授賞式。

場内に静かに流れていた音楽も、気がつけば聞こえなくて、照明も微かに落とされていた。

壇上に並ぶ椅子に腰掛けると…係の人がやってきて何かを言っている…。
最終的な段取りを告げる
言葉に集中して…ちゃんと理解しようとする私の視界には。

相変わらず喬に向かって視線を送る雪美さん。

喬は気付いているのかいないのか…わからないけれど…。

喬には彼女がいるから…。

私が予感する事が勘違いならいい…と思う…のは。

きっと傲慢な想いなんだろう…。

「じゃ、始まりますので…」

私の気持ちは係の人の言葉で途切れて、いよいよ授賞式が始まった。

プレゼンテーターの仁科さんが舞台の袖に控えているのが見えて…緊張も最大級になって…。

多くのフラッシュと共に
私の人生を変えるに違いない時間が始まった。



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