溺愛結婚!?~7つの甘いレッスン~
わかってはいたけれど。

大賞をとったからといって、すぐに私が優秀な建築家になれるわけじゃなくて。

そうなる為に勉強させてもらえる機会がどっと増えるって事。

大賞をとってからは、相模さんの下で厳しくもまれている。
自分の勉強不足を日々実感しながら、その実感を幸せに思いながら、ひたすら仕事に励んでいる。

ある意味生まれてから最高に疲れ果てている…
そんな私を濠は優しく見守ってくれている。
妻としてより建築家としての『真田透子』を優先させる時期が今だって応援してくれてる。

食事の支度や掃除や洗濯もかなり手を抜いてるのに何も文句も言わずにいてくれる。

『俺も仕事ばかりで構ってやれなくてごめん』

なんて言ってくれたり。

…本当に大好き。

私を私のままに愛してもらえる幸せを与えてくれて、感謝でいっぱい。

この気持ちは一生変わらないって感じる…。

「とりあえず…お風呂でゆっくりしよ」

いつ帰ってくるのかわからない濠に今すぐにでも会いたい気持ちを持て余しながら、呟いた。



< 317 / 341 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop