溺愛結婚!?~7つの甘いレッスン~
昴が新入社員研修を受ける時にグループ担任だった私。
当時から見た目の良さが社内で話題になっていた昴の担任になった事をかなり羨ましがられたっけ…。
「透子さんと机並べて仕事できるなんて嘘みたいです」
爽やかな笑顔を向けられて、相変わらず格好いいし大人っぽさも身につけてる昴に軽く笑って。
「ふふっ。昴も相変わらず男前ね。
もうすぐ結婚だし、幸せオーラも纏って無敵だね。おめでと」
用意されていた机に段ボールから取り出した書類や私物を机に片付けながら、軽くからかうと。
まるで私の言葉を予想していたかのようにニヤリと口角を上げて。
「おめでとうは透子さんもでしょう?」
含みのある言い方が理解できなくて、一瞬考えてしまう。
私が『おめでとう』?
「あ…大賞の事…?」
ふっと浮かんだのは大賞の事で、他には何も思いつかない。
けれど、昴は小さくため息をついた。
え…違うの?
「…透子さん…。
その左手に光るものって言えばわかるでしょ?」
昴の視線は私の左手に向けられていて、自然に私の視線も左手に落ちて…。
「あっ」
短く叫ぶと同時に右手で左手を包み込んで隠した
。
「これは…違うから…っ。ただ、つけてるだけだから…」
ごまかそうと慌てて言っても、昴の瞳には悪戯っ子のような光が消えない。
「今更慌てなくてもいいですよ。
真田さんから貰ったんでしょう?」