*銀狼-ギンロウ-*
「…紗耶香には彼氏いんじゃん」
「そう、だけど」
紗耶香の顔は真っ赤。
「俺のことが好きとか、ただの思い込みだよ」
俺は紗耶香に背を向けた。
紗耶香から立ち去ろうとすると紗耶香に腕を掴まれた。
「そんなんじゃないよ…アタシは」
「俺達はセフレだろ。体に愛着湧いただけだよ」
ごめんな、紗耶香。
酷い事言ってるって、紗耶香を傷つけてるって分かってるよ。
でも信じれなくて。
誰も信じれなくて。
愛すのも愛されるのも怖くて。
素直に、なれなくて…。