*銀狼-ギンロウ-*
そこは目眩がしそうな世界だった。

たくさんのバイクに、車に、そしてたくさんの男たち。
あたしたちと変わらない位の年の子が多い。

みんな雰囲気が素晴らしく怖い。


「なに?ルイの彼女?」

「そんなんじゃないっすよ。幼なじみっす」

「へぇ。美人じゃん」


たくさんの人が、あたしを値踏みしていく。

煙草の匂いが鼻につく。


「…何の騒ぎだ?」

数人の男たちを連れて、これまた素晴らしく恐いオーラを持った男が現れた。


…コイツが頭だ。
一目で分かった。


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