*銀狼-ギンロウ-*
悪くない目覚めだった。
何か、ずっと寝てた気がする。
「…カイ、さん…?」
目の前にはルイ。
んで隣には知らない女。
「カイ…?」
その女の腕にはハンカチが巻かれていて。
それを見た瞬間はっきりと頭の奥で痛みを感じた。
「…り、な?」
「り、リナだよ!カイ?どしたの?」
何で俺知らない女の名前なんか知ってんだろう。
「ルイ、サヤカは?」
「サヤカならあっちに…」
俺は駆け出していた。