*銀狼-ギンロウ-*
ああ。
嬉しい嬉しい嬉しい!!

カイの一言一言が、全てアタシを喜ばせる。


「じゃあアタシは本気なんだ?」

アタシはニヤニヤしながら聞く。

「まぁ最初はセフレだったけどな!ほんと最初は何も思ってなかったけど」

カイはケラケラ笑いながら言う。


「お前も他の女とたいして変わんないって思ってた。…でも違った」

「ど…どこが?」

「俺にもわかんねーよ。こーゆーのって理屈じゃあねぇんだよな」


アタシはカイに抱きつく。


「…でも、もうひとりの俺に感謝だな」

うん。
ね、“カイ”。

『カイはカイだよ!』って言ったけど。

やっぱり、違った。

あなたとカイは別人だった。
カイって思おうとしたけど思えなかった。

あなたはあなた。
カイじゃない。

でもアタシはあなたのこと、多分一生忘れないよ。

きっと。


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