*銀狼-ギンロウ-*
----------------------------------




「うわぁあああー!!」


後ろの方から叫び声がする。


俺は後ろを振り向く。


「か…カイ」

リナが声を震わす。


後ろはたくさんの族に囲まれていた。


「ちっ」

俺は舌打ちをする。


「…あいつらも飽きねーな。大方、俺が引退するってんで仕掛けに来たんだろうけど」


「ど、どうするの?」


「喧嘩だろうな」


「え!」


「まずは安全な場所まであいつらつれてかねぇとな」


ここは道路のど真ん中。
こんな大勢でやらかしたら今度こそ警察に捕まっちまう。



< 198 / 223 >

この作品をシェア

pagetop