*銀狼-ギンロウ-*
「おい、てめぇ、大丈夫だったかよ?」


「…はい。どうも有難うございました」


そいつは無表情に言った。


「名前何てんだ?」
「…要」
「年は?」
「14」


要は変に大人びていたのを覚えている。
要の目が苦手だった。


世の中全てに諦めているような。
誰に対しても何に対しても、何も求めて無いような。


そんな印象だった。


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