*銀狼-ギンロウ-*
「23時59分、ご臨終です」
かなり年配の医師がリナの眼球に光を当てて言った。
目の前が、真っ暗に。
リナはアタシを助けたの。
助けたから死んだの?
アタシの身代わり?
アタシがいなかったら
リナはきっと生きていた。
「アタシのせいだ…」
他でも無いアタシの。
アタシは人を傷付けることしか出来ないのかな。
「リナ、さん…」
まだあまり接したことがなかったリナの頬に手を触れる。