*銀狼-ギンロウ-*
無意識にそう答えてしまっていた。
行ってはダメだと分かっていたはずなのに―…。
「あ、電話、誰からだった?」
アタシがサクの部屋に戻ると、サクはアタシを見て待ちわびたかのように言った。
「あ…。友達。幼なじみが怪我しちゃったみたいで、今からちょっと行かなきゃいけなくて…」
サクの目を見れない。
決して嘘はついていない筈なのに。
「…それは絶対紗耶香が行かないといけないの?」
「それは…」
「行くなよ。今日は俺との約束が先だろ」
行ってはダメだと分かっていたはずなのに―…。
「あ、電話、誰からだった?」
アタシがサクの部屋に戻ると、サクはアタシを見て待ちわびたかのように言った。
「あ…。友達。幼なじみが怪我しちゃったみたいで、今からちょっと行かなきゃいけなくて…」
サクの目を見れない。
決して嘘はついていない筈なのに。
「…それは絶対紗耶香が行かないといけないの?」
「それは…」
「行くなよ。今日は俺との約束が先だろ」