*銀狼-ギンロウ-*
溜まり場に行くと、もうルイとカイしかいなくて、ルイの顔を見るとかなり酷く腫れていた。


「これって…病院行った方がいいんじゃないの?」

「…大丈夫。迷惑かけてごめん、紗耶香」

ルイはいつの間にか目覚めていて、か細い声で言った。


ソファに寝かされたルイと、ルイに話しかけるアタシを見ながら、カイは壁にもたれかかって座っていた。


「…紗耶香」


「ん?」


もうしゃべらないでいいよ、ルイ。
今日何があったのかは聞かないけど。


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