*銀狼-ギンロウ-*
アタシは無意識に立ち上がったカイの手を掴んでいた。



「…なんだよ」


「わけわかんない。カイって」


「…なにが?」


面倒くさそうにカイは溜め息をついた。


「好きじゃない子とどうしてそゆこと出来るの?」


「…お前だってやってたじゃん」


「今は、違う…!」


カイは青い瞳でアタシを見つめた。



「…お前だからしたいんだよ」


「え」


「ゆっただろ。お前を汚せんのは俺だけだって」


「あ…」


「イライラすんだよ。お前が他の男とやってると思うと」



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