ガラスの向こうに愛の言葉を。
「またアニメ!?」
翌日、学校で友達の安西夏美(アンザイナツミ)から声がかかった。
あたしは日比野侑李(ヒビノユウリ)。
こう見えて高校2年。
『陸様に叶う人はいないの!』
胸を張って言うあたし。
「可愛いのにもったいない…」
そんなあたしに呆れる夏美。
陸様に勝てる男の子なんていないもん!
目の前の雑誌に目を通しながらあたしは思った。
『陸様萌え~~!』
「……はぁー」
ため息をつく夏美を余所にあたしは陸様にめろめろになっていた。