白い薔薇


「つーか、皆帰ってるから、帰ろうよ」


教室の中は、私と凜だけ。


なんか、虚しくなったから、提案。


てか、疲れたから寝たいし。


「あー、ごめん。じゃ、帰ろっか」


あ、因みにここ、寮で暮らすことになってる。


だから、帰りは凜と一緒。


なんか、嬉しいなー。


なんて。


私の柄じゃないか。


しかし、そんな気持ちはすぐに崩れた。


「種香…?」


そう。


凜に付き添ってもらい、私の部屋に来てみたら…あの種香の隣。


……最悪だ。


しかも、凜と部屋めっちゃ遠いし。


ちくしょー。


「まぁ、私も遊びに来るから。夏輝も遊びに来てね」


……遊びに……。
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