白い薔薇


「つまんねぇなぁ」


「悪かったな」


だって、別に騒ぐことでもないだろ?


どんな奴が入ってこようが、俺には関係ねぇし。


「けどさ…」


悠紀斗が何かを言いかけたところで、担任が入って来た。


転校生がなんたらとか言ってる。


マジだったんだな。


「女ですか?男ですか?」


興奮気味のクラスのヤローに、担任がニコッと笑って、「女だよ」と告げた。


……女か……。


ま、うるさくなきゃあ、別にいいや。


関係ねぇし。


担任に呼ばれ、教室に入って来た奴は、鬱陶しそうな顔をしてた。


つーか、白髪…?


珍しいもんだな。


染めてんのか?


て、赤目かよ。


すげぇな。
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