白い薔薇


何か自己紹介してたけど、そんなの訊かずに、俺はそいつを見つめた。


髪とか変わってるけど…、可愛いっちゃ、可愛いんだな。


目が、離せない。


ふと周りを見てみれば、周りの奴らはそいつを軽蔑するような目で見てた。


…そんなこと、ねぇのに。


凄い、惹かれる。


あいつには、そんな何かがあった。


つーか、何で軽蔑するような目で見てるわけ。


意味わかんねぇし。


何かわかんないけど、イライラしてきた。


けど、そんなことお構い無しにあいつは近付いていた。


げ。


隣かよ。


俺はすっと素早く足を出した。


なんか、わかんないけど。


イライラしてたのか、そいつに当たりたくなって、つい。
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