白い薔薇


ないな。


こんな奴に惚れるなんて、絶対あり得ない。


つーかこいつ、すんごい幸せそうな顔して寝てるし。


座って30秒も経ってねぇのに……。


「……クスッ」


本当、無意識に。


いつの間にか、口元が緩んでた。


自分でも、驚き。


変な奴……。


なんか、こいつ見てたら、眠くなってきた。


まぁ、普段から寝てるから、大して変わらないけど……。


俺も寝よ。




「は?」


で、起きたら放課後。


……ありえねー…。


「雅樹、寝るの早かったな。そして、起きるの遅かったな」


「……ああ。自分でも、びっくりだ」


昼には必ず、目が覚める筈なのに……。
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