白い薔薇


「そんなこと言ったら、夏輝さん「私なら大丈夫だ」とか言って歩いて帰っちゃうでしょう?」


「当たり前だろ?わざわざ車で送らなくてもいい」


……え、何?


「……知り合い?」


会話の途中で申し訳ないが、遮って質問する。


「あぁ。友達の家の人だ。送る送るってしつこくてな…」


ちょっと待て……。


それって、俺が1人で勝手に勘違いしてたってこと?


「……最悪…」


「兼 (ケン)、澪 (レイ)ここまででいい。こいつに送ってもらうから」


ぐっと俺を引っ張る黒瀬。


「そうですか?」


「つーかこいつ、誰です?」


二人とも、スラッとしていて、美形だ。


そんな二人に睨まれると……何か…な。
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