白い薔薇


「クラスメイトだ」


黒瀬がそう言うと、兼と澪って奴が疑いの目を向けてくる。


「彼氏、なんて言わないだろうな…?」


「本当のこと言えや」


な、なんで俺がこんなに疑われなきゃいけないわけ?


まじでただのクラスメイトなんですけど。


「兼、澪。聞こえなかったのか?クラスメイトだ」


黒瀬がもう一度言うと、兼と澪とかいう二人は、渋々といった感じで頷いた。


「夏輝さんがそう言うのだから…そうなんだろうな」


「嬉しいっちゃ嬉しいけど……。そろそろ彼氏つくった方がいいぞ?」


バシッ


「うるさい」


兼か澪、どっちかわかんないけど、黒瀬に思い切りぶたれてた。


……あれは痛そうだな。
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