白い薔薇
は?
「お前、ここらの奴じゃないのか?」
俺の問いに、こくんと頷く黒瀬。
通りでここを歩くわけだ。
「父さんがイタリアにいるから、日本にはあまり来ないんだ。まぁ、その父さんが日本の学校に行け、と言ったからイタリアから来た」
「じゃあお前、帰国子女なわけ?」
「まぁ、そうだな」
うわ……確かに、言われてみれば……それっぽいかもな。
……ていうか、俺、普通に人と話してる?
つい、ジッと黒瀬を見つめてしまう。
「何だよ」
「……お前、俺が怖くないわけ?」
「………は?」
何だよ、は?って。
「当たり前だろ。なんでお前を怖がらなくちゃいけない」