白い薔薇
「いいですよ、校長。気にしてません」
「サトーもこう言ってるし、いいだろ?面倒くさい」
「夏輝ちゃん、可愛いんだから、女の子っぽくしなよ」
ムリだって。
私は元からこれなんだ。
「じゃあ、案内するぞー」
「…はーい」
あー、眠い……。
教室の前まで来ると、ここで待ってるようにサトーに言われた。
え…なんで?
いいじゃん、もう中入っても。
あ、サトーが何か中で言ってる。
女か男か聞いて、サトーが女って答えたら、なんか男子の声が凄かった。
…私の中での第一印象決定。
うるさいクラス。
この言葉がぴったりだな。
「入れー」
お。いよいよ出番か…。