白い薔薇
ガラッとドアを開け、スタスタと歩く。
うわー凄い視線を感じる…。
あー、鬱陶しい。
なんか知らんが、男子盛り上がってるし。
「はい、自己紹介して?」
と、サトーに言われたので、自己紹介することに。
「あー、黒瀬 夏輝だ。よろしく」
うん。完璧!
「…………」
だと思ったのに、何故かクラスはシン…と静まる。
「なんだよ。まるで私が悪いみたいじゃないか」
「いや。凄い簡潔だね」
は?
「長ったらしい自己紹介なんて、面倒くさい。それより、私の席はどこだ、サトー」
サトーは苦笑しながら、窓際の後ろの席を指差した。
あそこか…。
なんか、隣にすんごいヤンキーいるけど、まぁいいか。