狼に近付いた兎

Ｘクラス

矢田 すばるに話しかけた過去は、もう忘れました。


もう、話さなければ問題ない。



「いちか、おはよう。」


「矢田さん…おはようございます。」


…なんて、うまくいかないよね。


「昨日は、先帰っちゃったんだね。用合ったの？」

「いえ、友達が同じ学校なので一緒に帰りました…。」


「ふーん。青が丘だっけ？
俺、紫苑中だから、近くだね。」



「えっ？」


学校始まってから驚いてばっかりだったが…。


これにはビビった。