キミとの恋の課外授業
この声…間違いない。
「そんな…あたし…本気で先生の事、好きになったのに…どうしても…ダメですか?
石澤先生…」
“石澤先生”
ヤッパリ…省にぃなの?
あたしは、そっと壁から顔を出して覗いてみると
泣いているのか?俯いている女の子を、複雑な表情で「ごめんな」と宥めている省にぃの横顔が飛び込んできて
あたしは、胸の奥が苦しくて、制服の胸元をギュッと掴んだ。
最悪だ…。
省にぃが女の子から告白されてる所に遭遇しちゃうなんて…。
あの子…泣いてた…。
「里沙…大丈夫?」
恵美があたしの肩にそっと触れた。
「うん…大丈夫…じゃないみたい」
「だよね…なんか…複雑だよね」
「うん」
複雑だよ…凄く。