キミとの恋の課外授業
この日の夜。あたしは最近サボりがちになっていた
自分磨きノートを広げてシャープペンを握りしめ書き始めた。
『今日、省にぃが女の子から告白された。
彼女として、自分の彼氏が他の女の子から告白された事は複雑だけど、その女の子から学ぶことはたくさんある。
省にぃから振られた女の子の涙は、今もあたしの心の奥をチクンチクンと痛めてる。
省にぃを好きになって、恋をして。
あたしは初めて、幸せな恋ばかりがあるわけじゃないことを実感した。
あたしは、高村くんを好きだった時、告白なんて考えた事がなかった。
けどそれはただ、振られる事が怖かったから告白しなかっただけで。
あたしは結局は、ただの傷つきたくなかった臆病者だったわけで。
省にぃに告白した女の子は、あたしになかった勇気を持っていた素敵な子だと思う。
あたしも、あの女の子に負けないぐらいに可愛くなりたい。
それは“省にぃの彼女”だからだけじゃなくて
1人の女の子として
もっと素敵な女の子になりたいから。
可愛くなりたい。
心から、そう思った』