キミとの恋の課外授業

「おっ、やっと気づいたか。お前なぁ、気づくの遅すぎなんだよ」


俺なんかすぐに気づいたぞと、あたしの頭を鷲掴みにしてワシャワシャと髪をボサボサにする仕草

省にぃが、あたしをからかう時によくやったのと同じ。



「なんで…?なんで…省にぃが教育実習生なの…?」



認めたくない想いで聞くと


「お前、馬鹿か?そりゃあ先生になるために決まってるだろう?」


頭のネジ足りてるか?と、あたしの頭を振りながら面白そうに笑う省にぃ。



あぁ…ヤダ…。


嫌な記憶が次々と蘇る…。

大嫌いな人間が…教育実習生?


あぁ…「恵美…助けて」

「いいな!里沙!幼なじみが教育実習生だなんて。なんか素敵じゃない。しかもカッコいいし」


瞳をキラキラさせながらはしゃぐ恵美に


「そうかぁ?カッコいいか」とあたしの頭掴んだままニヤける省にぃ。



ヤダ…こんなの…帰りたいよ…。



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