キミとの恋の課外授業
「あたしも、早くあんな風に、堂々と省にぃと一緒に歩きたいなって、思ってさ」
「里沙…」
付き合うようになっても、デートなんてまだしたことないし。
学校以外で会う事もなかった。
省にぃが、あたしを思ってくれている事は分かってるんだけど
ヤッパリ…好きな人と一緒に堂々と歩きたいんだ。
きょう1日で、また省にぃを好きになったあたし。
省にぃへの思いは、ドンドン膨らんでいくばかり。
「金曜日までの我慢だよ。里沙」
励ますように、あたしの肩を軽く叩いた恵美に
「そうだよね。金曜日までだね」
金曜日で省にぃの教育実習は終わる。
「明日いけば、明後日は金曜日だもん。あっという間だよ!!」
「うん!!あっという間だね!!」
笑顔で話すあたし達の頭上には、真っ白な飛行機雲が伸びていた。