キミとの恋の課外授業
とにかく。このまま、省にぃと一緒にいても、ロクな事はない。


きっとまた面白がって、あたしをからかうつもりだ。


そう思ったあたしは、食べかけのお弁当を、そそくさと平らげて。

すでに弁当を食べ終えていた恵美の手を引いて立ち上がり

「行くよ。教室に戻ろう」と、省にぃの横を通り過ぎようとしたら


「もう行くのか?」


と、あたしの腕を掴んだ。


「離してよ。省にぃと話すことなんて何にもないの!」


キッと睨みつけて言った。



「可愛くねぇ~な」
苦笑いする省にぃに

「どうせ可愛くないですよ」

ベェーと舌を出して、腕を無理やり振りほどき


「もう少し話そうよ」と省にぃを振り返る恵美の手を引いて

屋上を後にした。



< 27 / 243 >

この作品をシェア

pagetop