キミとの恋の課外授業
「何の用ですか?早く帰りたいんですけど」
無愛想な顔で淡々と言うと。
「これ、明日授業で使うプリントだから。ホチキスで留めておいてくれないか」
そう言って手渡されたプリントの山。
「はい?どうしてあたしがですか?」
納得できませんと言うと
「だって、お前。保健体育委員だろ」
真顔であたしの顔を見下ろしながら“なに言ってんの?”って表情で言う省にぃ。
そうだった…。あたし、保健体育委員だった…。
「じゃあ、よろしく頼むな」
「えっ?あっ、ちょっと!」
待ってよ。きょう男子の保健体育委員。欠席でいないんだよ。
それなのに、コレを1人でなんて…時間かかるじゃん!
そう文句を言おうとしたら
「あっ、あと真っ直ぐ帰れよ。じゃあな。よろしく」
と、省にぃは、ムカつくぐらいの爽やか笑顔で教室を出て行った。