キミとの恋の課外授業

「昨日ゴミ袋に移す時にコロッと転がって出てきたのよ」

シマッタ!!捨てる時、慌ててクシャクシャに丸めたんだった。

こんな事になるなら、ちゃんと破り捨てて置けばよかったよ。


「こんな点数とるなんて。お母さん悲しいわ」


まるで悲劇のヒロインのように、手で顔を覆ってみせる母。

「仕方ないでしょう!?数学は大の苦手なんだから!!」


「だから、その為の家庭教師よ。有り難く想いなさい」


なんでそうなるのよ!?


「家庭教師だなんて、他にもいるでしょう!?省にぃなんかより、もっといい先生が!!」


そう力いっぱい叫んだ時だった。



「ふぅ~ん。俺なんかねぇ…」


背後から突然ゾクッと鳥肌が立つぐらいの不気味な声が聞こえてきて。


振り返ると、ニヤリと口角を上げて瞳の奥が笑ってない笑顔の省にぃがいた。




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