キミとの恋の課外授業

「なっ…なんでいるのよ…」

全く気配なんてしなかったのに。それに、玄関の音も何も聞こえて来なかったよ!


「勝手に人の家の中に入って来ないでよ!」


「なに言ってんだ。ドア開いてたぞ。お前が閉め忘れたんだろう?」

「あっ…そうだった。ドア閉め忘れたんだった…」

やっぱり、お前かぁと馬鹿にするように言うと「このドジ子が」と鼻で笑った。


「なっ…ドジ子じゃない!」


「ドジ子じゃん」


なんで?なんで、こうなるのよ!?


「お母さん!とにかく省にぃはイヤだからね!」


そう訴えても「ダメです!省ちゃんに教えてもらいなさい」


省ちゃんは、数学が得意なのよ「ねぇ~」と省にぃに笑いかけると

一緒になって「ねぇ」と微笑み合う2人。


「最悪だ…」


こうして、あたしの地獄の日々が始まった。




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