神無月の巫女
「…っ…禁忌…の名を
犯す…者…我の名を
忘れることなかれ…」



涙がたくさん
溢れている



それだけ翼との
時間が大切だった





ごめんね…






「指定する
ある記憶の断片を
奪う…
我が命において
失え!!!」





翼の額から
いくつかの光が
消えていく





あたしと翼との記憶






「さよなら…
ありがとう翼……」






翼は薄れる意識の中で
名前も分からない
少女の涙を見た







.
< 114 / 205 >

この作品をシェア

pagetop