-YUKI-落とした視線にキミがいた。
その先の、
明日も早いから帰ってと言えない。

それに待たせている運転手が怪しむ。

というよりはけっこう間が持てない。

21才になったばかりの女の子といっしょの部屋にいて場を作れないでいた。

ユキはまだチャンネルをリモコンでチェンジしている。


「面白いテレビないですね」


「そんなことないだろ。どれ貸してみて」


ユキのとなりに座ってチャンネルを操作した。

場を作れ、場を作れ。

とりあえず何かをしないと間が持てない。


「面白いのないね」


「疲れちゃった」


そう言って、
そのままベッドに大の字になってしまった。

おいおい、
こんなところで無防備になるな。

思いっきりかわいいヘソが見えてるぞ。
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