Ghost lover
そうとは知らずに母さんは、


「早く体調を戻して、天国の由乃ちゃんに元気な姿を見せてあげなさい?
そんなだとずっと悲しんだままよ?」


と言い残して僕の部屋から去って行った。

誰から見ても今この部屋にいるのは僕だけになったと言う事になる。

でも僕からすればこの部屋にいるのは僕だけじゃない。もう一人いる。


『私の気持ちが分かるなんて、幸のお母さんは凄いね。……何でいるか教えてあげる。
教えて欲しげな顔をしているから。私は幸が心配で此処に来たの。
貴方が気の済むまでで良い。私は貴方の傍にいる。でないと安心して天国なんて行けないよ』
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