Ghost lover
「私なんかで良いの? もっと他に良い人いるのに、どうして」

「君が良い。君じゃなきゃダメなんだ」


するとポロポロと涙をこぼす由乃。何故泣くのかが僕には分からなかった。

由乃が落ち着くのを待ってから、改めて返事を聞いた。すると由乃は……。


「こんな私だけど、彼女にして下さい……とお、じゃなかった。幸」

オーケーを貰えた事よりも、初めて名前で呼んでくれた事にドキドキした。

だから僕も思わず初めて彼女の事を下の名前で呼んでしまったんだ。


「ありがとう、由乃」
 

僕達は幸せだった。時に喧嘩をする事もあったけれど、気付けば仲直りをする。

このままずっとそれが続けば良い。そう願っていたのに。
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