海の果てに-君は海賊-
ヨクの心音が耳につく。緊張してるんだな、と思うとなんだか可笑しくて軽く口角が上がってしまう。
ヨ「…なに、笑ってんだ」
リ「ヨクの心臓、すごいうるさい」
ヨ「…ッ、そういうことは思っても口にすることじゃなくね?!」
俺にもプライドがあんだよ、なんて耳まで赤くするヨク。そんなヨクを見ていると、先程までの緊迫感が嘘のように思えるほど、和める。
リ「…ありがと、ヨク」
ヨ「………おぅ」
ヨクの身体が離れようと、身体をずらした。
と、その時。
ガ「ヨク!いる…ん、だろ?」
バターンッ、と勢いよく開いた扉とともに現れた人影。
ヨ「…んだよ、ガリュウ」
…ガリュウだ。