海の果てに-君は海賊-
ガリュウの目が大きく見開かれる。ドアの前で数秒固まってるガリュウを見て、あたしは気づいたように慌ててヨクから身体を離した。
ガ「…邪魔、だったな」
リ「いや…っ、ちがっ」
目線を下に下ろして、ポツリと呟くガリュウに抗議しようと口を開く。明らかに誤解を招いてしまった。
ガ「…悪かったな」
リ「ちがっ、ガリュウ!」
聞く耳を持とうとしないガリュウ。あたしがなにを言っても反応を示さない。しかも
ヨ「…全くだ」
なんて、ヨクまでそんなことを言い出す。余計にややこしくなった事態にあたしはどうしていいかわからず、押し黙った。
ガ「…話がある。とりあえず二人とも来い」
リ「…うん」
ヨ「へーい」
何を言っても信じてもらえない気がして。熱くなる目頭にただひたすら…あたしは、堪えていた。