海の果てに-君は海賊-
ロクの背中をさすってくれている優しさを全身で感じながらも、浮かんでくるのは…悪いことばかり。
…本当に帰れるかな。
あたしはこの先どうすれば良いんだろう…
あたしがいなくなって…おばあちゃん、悲しんでるんだろうな…
ガ「リウ、考えたって仕方ねぇ」
リ「…うん」
わかってるんだ。
わかってるんだけど…
考えずにはいられない…
ロ「…リウ、無理だけはしない方が良いよ」
リ「…うん、わかった」
ロクはあたしの言葉に安心そうな笑みを見せたあと、あたしの背中から手をよけ、立ち上がる。
ガリュウもそれを見て立ち上がるので、あたしも続いて立ち上がった。
ガ「ロク、厨房にいる奴らに言っとけ。今日は豪華にいけって」
ロ「そうだね。新しい仲間を祝おうか」
…新しい、仲間?
リ「…あたし?」
そんなことを尋ねるあたしにガリュウは、笑い頭をクシャクシャに撫で回してくる。
ガ「お前以外に誰がいるんだよ」
リ「…ありがと」
歩き出すガリュウ。
あたしも慌てて追いかけた。
ガ「気にすんな。急げよ、リウ」
リ「はい!船長!」