海の果てに-君は海賊-



そう、突っ込みたくなったが、面倒ごとに巻き込まれるのはまっぴらごめんなのであたしは押し黙る。



目の前ではあたしの取り合いが行われているが。



リ「…お腹すいた」



静かに鳴った腹の虫。あたしがその空腹感をうめるため、立ち上がった瞬間…



ーグイッ



リ「のぁッ?!」



急に後ろから引っ張られた。



予想だにしなかったその行動。全体重が後ろにかかりあたしは今まさに転ぶ瞬間である。



次に来るであろう衝撃に備え固く目を瞑った。



…だけど、あたしを迎えたのは硬い床なんかではなく



ガ「…よし、やっと捕まった」



ガリュウの硬い胸板だった。



どうやら、あたしの手を引いたのはガリュウのようだ。



フィ「…チッ」



微かに耳に入ったフィンの舌打ちは聞かなかったことにしよう…



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