海の果てに-君は海賊-
解放されたあたしはホッと胸を撫でおろし、近くにあった椅子に腰掛ける。
…なんか、
無駄に疲れたな…
そんなことをボソッと呟きながら苦笑した。
ジ「…ご愁傷様」
そんな声が耳に入って慌てて左へと顔を向けると黙々とパンを口に放り込んでる男がいる。
…これまた、格好良い。
真っ黒な髪に漆黒の瞳。身を包んでいる服も全身黒で、とにかく黒い。
それに真っ白な肌がやけに栄えているような気がした。
ジ「…なんだよ?」
ジッと見ていたらしい。視線を感じたのか彼は不思議そうにそう、言う。
リ「あ、と…な、何でもないデス…」
ジ「そうか」
……………
か、寡黙な人なのかな…
あまりにも続かない会話に、そんなことを思いながらあたしは新たな料理に手を伸ばした。