海の果てに-君は海賊-



リ「あ、りがと…」



ジ「…………別に」



相変わらず寡黙で、何考えてるのかわからないけど…



さりげない優しさにあたしは…何故だか嬉しくなった。



ジ「…………リウ、だったよな?」



リ「…へ?あ、うん」



食べるのに夢中になっていたあたしは、少々返答に遅れる。そんなあたしに彼は軽く笑うとあたしの頬についた食べかすを手で拭ってくる。



驚いて、手をそこに持ってくると彼は面白おかしそうに笑った。



ジ「…………ジムだ」



リ「は…ぃ?」



ジ「ジム。…ジムだ」



名前を教えてくれてるらしい。



リ「…ジム」



あたしがそう言ったのを確認すると、彼は満足そうに笑いあたしの残した料理を食べ始める。



…うわ、本当に食べてくれてる。



なんか…申し訳ないな…



かといっても…欲望には勝てないあたし。



…今回は、そう言ってくれたジムの好意に甘えよう。



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