海の果てに-君は海賊-
リ「…決まり?」
…あれか、約束事か。
ガ「あぁ。それが守れんねぇんなら、上陸させねぇ」
頭を掻きながら、気だるそうに言うガリュウ。
さっきの真剣な表情はどこ行ったんだ、なんて、心中突っ込みながらあたしは、コクコクと首を上下にふる。
リ「守る!守るから!」
必死に守ると連呼するあたし。そこまでして島に上陸したいのだ。
そりゃあ…さ?
この世界の島を観光したいという気持ちは充分にあるけど。
今は、…………
手がかりが、
欲しい…
どんな些細なことでもいいから。あたしが元いた世界に帰るための情報。
ガ「…よしっ。言い切ったなら守れよ?……俺から離れるな」
リ「へい?」
俺から離れるな、 それがガリュウのいう約束事なのだろうか。
ガリュウはそれ以上なにを発そうともしない。おそらくそれがガリュウのいう約束事なのだ。
拍子抜けした返答にあたしは思わず上擦った声で返答してしまった。