海の果てに-君は海賊-
リ「…あ、ごめん。起こしちゃった?」
あたしの問いに、むー…と唸るヨク。
どうやら、まだ眠いようで、再びあたしの布団に顔を突っ伏していた。
リ「ヨク?おーい」
ヨ「…………」
リ「駄目だこりゃ」
そう、呆れるように笑みを零すとあたしは布団から身体を起こす。
もぬけの殻になっているフィンのベッドの様子から、フィンは先に起きているみたいだ。
リ「はぁ…」
誰にも悟られないように、はぁ…と溜め息を零した。
リ「ヨク、先に行ってるからね?」
返答が来ないとわかっているのだが、一応言ってみる。
…………しかし、やはり返答はない。私はまた一つ溜め息を零すとみんながいる降板に出た。