海の果てに-君は海賊-
部屋からでも聞こえてくる爆音。敵船の人が船に乗り込んできたらしい。聞き慣れない罵声が耳に届く。
リ「……」
私…役立たずだ。
闘うなんてできるわけないし
航海術なんて持ってないし
料理なんて…人並みだし
運動神経は良いほうだけど、この船の人にはてんで及ばない。
リ「お荷物じゃん…」
そう、納得せざる得なかった。…いや、心のどこかでは気づいていたんだ。けれど…認めたくないから。そんな事実でみんなと気まずくなるのが嫌だったから。
リ「私…足手まといだ…」
自分で呟いた言葉なのに、やけに胸が痛くなる。
と、その時。
バンッ
そんな…ドアが勢いよく開いた音とともに…現れたのは知らない人。
?「女?」