海の果てに-君は海賊-
リ「…!」
あたし、この人知らない…
ー敵ー
そんな言葉が脳裏を掠める。
?「お前…」
ビクビクとビクつきだす身体。頭ではわかっているのに、身体が動かない。そうこうしているうちに、近づいてくるその人。身体が…動かない。
だって…
だって…!
リ「ヒッ…あ、いや…」
その人の手に握られている…ところどころに血がついている…刃物。
服についたそれは…返り血?それとも自身の血?
わからない。わからない。
頭が回らない。
?「…見つけた」
気がつかなかったんだ。
頭が回らなくて、考えられなくて。冷静にいられなくて…。
その人が…そんなことを呟いていたなんて。
?「俺は…ウリュウってんだ。リウ、やっと見つけた。…たくっ、なんの因果なんだか…」
耳で聞いてはいても、頭で理解ができなかった。