本物の愛


「唯人くん……なんかごめんね…」

「えっ……なんで謝るんだよ!?」

「………ううん。なんでもない」


唯人くんはあたしが謝ったことに驚いてる。

理由は言わないね。

言ったら、まるであたしが唯人くんを好きだと勘違いしそうになるから。


「なに謝ってんだよ!変なの(笑)」

無邪気にはにかんで笑う。

この笑顔…、好きだな。


唯人くんは頭をクシャクシャと撫でた。

頭がボサボサになったけどなんだか嬉しくて……。



「あとっ!俺のこと呼び捨てでいーからっ!」

「……呼び捨て…?」

「そう!唯人って呼んで!」


これから呼び捨てで名前を呼んでもいいんだ。

嬉しくて嬉しくてニヤける。

「うん。呼び捨てで…呼ぶ」

「ぢゃあ今呼んでみてよ☆」


いきなりは…、恥ずかしいよ…っ!!!!

でも恥ずかしがってるあたしをより焦らせる。

「はーやーくっ!」


こーなったらヤケだっ!!!

呼べば、済む話しだしねっ!

「ゆ…っ、唯人っっ!!!!」

大声で叫んでいた。

恥ずかしい……(笑)

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