本物の愛
第②章 雨音
自分の気持ちがハッキリしないまま、月日は経って行く。
「あーあ…今日も雨かぁ」
ちょうど梅雨時で、雨は毎日のように降っている。
暑さも前にも増して、暑くなって外も教室の中も蒸してる状態で居心地が悪い。
「雨やだ雨やだ雨やだーっ!!!」
駄々をこねるかすみ。
気持ちは分るんだけど…。
「駄々こねても何も変わらないよー」
「そおだけどさーぁ」
こういう雨ばっかりの日はテンションが無条件で下がって、元気になれない。
そういうのあたしだけなのかな?
「むしむししててやだ!あたし、蒸されちゃうから~」
かすみは冗談混じりに愚痴る。
「もー蒸されろー」
あたしもそんな冗談に付き合う。
この季節は仕方ない。
そう思わないとやっていけない。