本物の愛
振り替えると、名前も顔も知らない男子生徒。
たぶん同い年。
「…誰?」
「は?俺の名前知らないの?となりのクラスの竹内だよ!」
全然、知らないんだけど。
「ごめんね。全然知らない」
「まぁいいけどさ♪だから俺と相合い傘して一緒にかえろーよ」
「やめとく」
こんな人と帰るんなら濡れて帰った方が
全然いい。
「なんでー?いいじゃんよ!
濡れて帰るの嫌だろ?」
ぐいっと強く腕を引っ張られて引き寄せられる。
「やだっ!離してよっ」
「だからーかえろって…」
どこまでしつこいの!?
やだ。やだ。離して……。
「やだってばぁっ!!」
ぐいっ。
腕が一瞬にて開放された。
え…?誰か助けてくれた?